娘の旅便り

2004年8月29日

Category : My Diary

昨日、無事にお友達と会えた娘は夜になって電話してきました。
「昔住んでた家ってどの辺だっけ?」
お友達のご家族と一緒に車で依然住んでた家を訪ねていただいている様子。暗くて分からなくなったみたいなのです。
しばらく電話でやり取りして、やっと見つけられた様子。もうホントに懐かしそう。
夙川に近いマンションのリビングの西側の窓からは六甲山が一望できました。
夜になると山麓の苦楽園の住宅の明かりが宝石のようにきれいに映りました。
西向きで日当たりが悪いのは悩みでしたが、この西の壁一面の大きな窓からの六甲山は季節の折々に表情を変えるのです。
関東平野では山が見えませんから、珍しかったのですね。
一番印象的だったのは春、黄緑の新芽が噴出す「山笑う」の風情です。
明らかにあのマンションは西の窓を大きくして六甲山をスクリーンに映すデザイナーの意図が感じられました。
「今から六甲山に連れてってもらうの」
よかったね。神戸港の夜景は私も懐かしいナ。
安藤忠雄氏設計の「六甲の家」で有名なマンションにお住まいだった外国人家庭のお嬢さん方のベビーシッターのアルバイトをしていたことがあります。
時間帯が夜に及んだときに六甲山にへばりつくように立てられた高層マンションのバルコニーからの神戸港の夜景の素晴らしかったことw」w」w」。
建築関係の長男が学生時代見学に行っても決して許可してもらえないほどに安藤氏の人気マンションでした。
私は仕事柄運良く、かなり高層階のお宅に出入りさせてもらっていたのですが、安藤氏の設計をじっくり味合わせてもらって建物や室内の仕様をよく長男に電話で話してやりました。
リビングは南向き、神戸港の全貌が一望できます。だいたいリビングだけで100平米は優にある広さでした。勿論南側は全面窓、神戸港をうつすスクリーンとしての意図が明確でした。
昼間の陽光一杯の海の風景も雄大ですが、やはり夜景、神戸港の船や建物の明かりとそれを写す海の揺らぎの美しかったことw」w」w」。1年未満しか滞在しなかった街でしたが、この二つの風景はいつまでも心の中に息づいていくことと思います。

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