92歳の義母から譲り受けた食器類は、大阪人で食通だった義父のコレクションだったわけで・・・
この歳で荷物を増やすことは相当に迷ったのですが、セールでお気に入りを見つけ、ささやかな食器棚を購入、
今日、搬送されて来ることに・・・
その経緯を、家具の運送担当の方にそれとなくお話していたら、
「古い食器はいいよな・・・、
私は飲食業で数年前まで料理人として働いてたから、食器には思い入れがあってね」と。
!・・・そうなんですか・・・和食の?
いえいえイタリアン・・・
東京でお店をされてたそうですが、震災前に岡山に、
「イタリアン、私も好きですよ。
去年、サンマルツアーノトマトを育てて、トマトソースを作りました」
「え、サンマルツアーノ?
こちらに来て、サンマルツァーノの話ができるなんて!
何それ?って顔されるばかりだから・・・」
「こちらは地中海に似てるからか、いいイタリアトマトができるみたいでした」
それから、食器棚の組み立てや部品の取り付けをしていただいてる間・・・
しばしのサンマルツアーノ談義・・・
湯むきをしてからソースにすべきか、皮付きのままでよいのか、どうか・・・
サンマルツアーノトマトは捨てるところはない、
麻布のレストランの師匠は、ヘタも皮も丸ごと全部ソースにしてたよ。
ヘタもきれいに溶け込んじゃうし、漉せばいいんだから・・・
!!!!!なのですか・・・
漉すという工程は、私には考えられないけど、今年はヘタも刻んでみて丸ごと全部ソースにしてみようと。
隣接の市の改変等でこちらでもシェフのお仕事から転職を余儀なく・・・のようでいらっしゃいました。
「きっとまたチャンスは巡って来られると思いますよ」
おりしも隣の部屋の衣装ケースの中、いよいよ双葉に育ったサンマルツアーノ、
今日こそはポットあげしてあげないとな・・・って考えていたところだったのです。
去年、自家採種した種は、本当にありがたいことに発芽してくれました。
こうして毎年、種が受け継がれて行くなんて仕合わせ・・・って思います。
か細くてちっちゃなサンマルツアーノの苗の植え付け・・・実はちょっと億劫に感じてたのですが、
暖かくなった午後から、ポットあげを・・・
今日お会いしたシェフさんの分も可愛がって育てようと思います。