「くせがなくては価値がない」

2004年10月30日

Category : My Diary

当地は朝から雨です。
それほど冷たい雨ではありませんが、確実に季節は進んでいるようです。
ジャズピアニストの秋吉敏子さんが朝、NHKのトーク番組に出てらっしゃいました。
お名前は伺ったことはありますが、ピアノに接するのは初めてでした。
16歳で家を飛び出し、18歳からジャズの世界に生きてこられた秋吉さん、20代で単身渡米するときも、お母様はあくまでも「しっかりやって来い」という感じだったそうです。
今でこそアメリカも近くなりましたが、今から50年前ですからね。大したお母様です。
私も娘に対してそういう母親でありたいと思いました。
渡米直後は、物珍しさもあって持てはやされたらしいのですが、段々有名な米人ジャズピアニストのコピーだ、という評価になり、苦悩された時期もあったようです。
「くせがなくては価値がない」
現在74歳でかつ現役のジャズピアニストである秋吉さんのお言葉です。
ジャズはジャズ語であり、クラシックとは違い癖もあり、その癖のある言葉で心を語り、表現するのだと。それが独特の個性であり魅力なんでしょうが、それは歳を取ると共に磨かれていくものであると。
歳と共に「チョイス」を心がけるようになっていかれたということです。
アドリブの世界、そういう創造性が74歳でなお、ますます磨きをかけられるなんて、素晴らしい!
「ひろしま」をテーマにされた曲の中から「希望」の演奏がありましたが、無駄なものをそぎ落とした、実に洗練されたジャズでしたね。
74歳ですか・・・。私もまだ74歳までにはかなりの時間がありそうです。
今朝はとても励まされました。

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