夢からのメッセージ

2004年2月29日

Category : My Diary

小さな地方都市に育った私が18歳から20歳になる頃まで、ちょっとした恋をしていました。ボーイフレンドはそれなりに何人かいましたが、恋となると2回目ぐらいで、お互い口もきけず結構苦しい日々でした。
 私は子供のころから作文大好き少女で物心ついた頃から、文を書く仕事をしたいといつも思っていました。恋の相手はこの地方都市に赴任していた駆け出しの新聞記者でしたが、文を書くことを仕事にしている、という点だけでとても興味があったのだと思います。
相手も当然こちらの想いのベクトルには気づいて、応えるベクトルを送り返してくれましたが、さしたる進展もなく2年後に彼の転勤で終わってしまいました。 
 あれから三十年近く経った去年の梅雨時のことです。明け方まだ暗いうちに夢から覚めました。ショックの大きい夢のときは目が覚めるものですが、その日もそうでした。「夢だったんだ・・。」この遠い過去の恋の相手からメールが届いた夢だったのです。「僕は元気にやってるよ、元気で頑張ってるか?」という文面でした。すぐに起き出して、パソコンの前に座り必死で名前を思い出そうとしました。すっかり忘れてしまっていたのですが、しばらくして記憶が蘇り、ネットで調べ始めました。海外の支局にいることが分かりました。その後、何か予感のようなものがあって、すぐに玄関へ走り、届いたばかりの朝刊の一面を見ました。やはり・・、予感は的中していました。世界中を震撼させた事件の経過の報告の記事の署名はまさに彼のものだったのです。 
 部屋に戻って、考え込みました。別に懐かしい訳でもなく、恋心が蘇るというのではさらさらなく、ただ、この一連のできごとに、なんだ、なんのメッセージなのだろう・・と・・・。テレパシーなのか、神の私へのなにかのメッセージなのか・・。胸はどきどきしていました。
 それからは、彼の署名記事を探すということも一度もなく、単なる日々の新聞でしかないのです。あの日の朝だけに起こった不思議なできごとでした。ただ、夢の中の彼からのメッセージが明るい、私を励ましてくれる文面だったことに、今も気持ちが晴れやかになります。

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