岡山、奉還町のコロッケ屋さん

2004年5月22日

Category : My Diary

「AquaMarineさん、奉還町のコロッケ屋さん知っとろう?」
という感じで、職場の同僚のTさん、Yさん、2月までいた夕方から夜までのもうひとつの職場で一緒だった生粋の岡山ッ子のSさんもからも、同じことを言われました。
 彼女らに共通するのは岡山駅の西側にお住まいということ、つまり、西側の住人にはよく知られたコロッケ屋さんということでしょうか・・・?
 1個、30円、5個買っても150円だし(当たり前だ!)安くて美味しいというので、今日仕事の帰りに寄ってみることにしました。
でも不思議なことに・・・
 「なんていうお店?」
 と、訊くと
 「さあ~?」
 と、誰もお店の名前を知らないのです。
 でも、奉還町のアーケードの中にあって、あの角を左に曲がって・・・ということですから、皆、同じお店のことを言っているのは判りました。
 行ってみました。ありました、ありました。コロッケだけでなく天ぷら、いろんな揚げ物が並んでます。
 お店の前に自転車を止めると、お店の中に腰掛けていた眼がねのおじいさんが立ち上がって、まだなにを頂戴、とも言わない内から、コロッケの横に立って、
 「いくつ?」
 と、訊きました。
 「五つ下さい」
  
 新顔は噂を聞いてコロッケを買いにくる、と決まっているのでしょう。
 150円払って、外側からお店の上の方を見て店名を探しましたがどこにも見当たりません。
 つまり昔から、奉還町のコロッケ屋さん、で通ってきたお店なんでしょう。
 家に帰って、早速おやつ代わりに食べてみました。
 衣がさっくりなのはびっくり、ほんのりあったかくて、少し甘いけどなんか懐かしい味でした。
 程なく部活が休みで帰宅した娘も、
「あの例のコロッケ?食べてみた~い」
 味には小うるさい方なので、
「この味いやだ~」と言うかなw」w」と思ったら、とても気にいった様子で、
 「今度はパンに挟んで食べたいなあ」
 バンズに柔らかい春キャベツをちょっと荒く千切りにして、甘めのトンカツソースを少し絡めて挟んだら、かなりおいしそう・・。
 時間がたっても衣のサクサク感が持続するのが不思議、おじいさんの企業秘密なんでしょうね。
 奉還町のアーケードの商店街って、大政奉還のときに武士の地位を失った池田氏の家臣達が素人商売から初めて発展していった街らしいです。今は、そんなに活気があるわけじゃないけれど・・。
 そんなことを思い巡らせながら、このコロッケを食べていると、
 明治維新、文明開化の香りが漂ってきそうで、なんか楽しいです。

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