算命の基礎ー10大主星と12大従星の説明

★10大主星について

10大主星は生まれた日の干から算出するもので、その人の感情や性格を象徴化します。

この星がわかってくると、いろいろな人たちの心の奥底が見え始めます
人間は口の先に出てくることと、心の中は別のことがあります。
その心の中が見えるのです。

1人の人間には5つの主星が配置されます。しかし、人によっては同じ星がダブって配置されることが多く、10種類の星のうち、2つ3つの種類しかない人もいます。

また、その星によっては自分の中で相性が良い星(自分にとってありがたい星)や相性の良くない星(自分にありがたくない星)の組み合わせがあったりしますので、自分の中で自己矛盾がおきてくることも珍しくなく、そういった場合の判断はたいへん難しくなりますし、その人自身の生き方や性格も自分でも自分がわからず、いったいどう生きたらよいのかと思うことになります。

しかし、算命学ではこのような複雑な場合の解釈法も沢山用意されており、色んな手法を駆使して多方面の切り口から分析できるようななっています。
その意味では算命学はたいへん奥の深い学問ですし、広大でたいへんきれいな哲学体系です。
的確な判断をするためには、沢山の実占での研究事例を持っていることやたゆまぬ研究が必要であることを痛感しています。

以下、10大主星についてみていきましょう。

1.貫索(かんさく)星(木性 陽星)
貫索という字面や音、いかにも頑固な印象を受けるでしょう。「頑固者!」と怒鳴りたくなる星です。
頑固というとまさにこれにぴったりの人がいますね。皆さんもきっと小泉首相をイメージされるでしょう。そうなんですね。小泉首相はこの星を3つも持っているのです。
こうと決めたら曲げられない。他人が何と言おうと自分のペースを守ろうとする。
そのくせ、自分の心の中にうずうずしたものが残ってしまう。
自分を守ることについては人一倍神経質だし、努力もする。そんな星が貫索星です。
この星は別名「北冠」といい北の空に丸い輪のように広がる北の冠座がこのシンボル
です。

2.石門(せきもん)星(木性、陰星)
「一緒に仕事をしないか」と気さくに人に誘いをかけることが出来る星。社交性、協調性に富んでいて集団をつくろうとします。団体行動が好きなタイプ。
それだけに個人的に深入りすることは避けようとします。そして、上下関係を無視して
動こうともします。そのため、上司からにらまれやすくなります。
「勝手なことをやってはいけない。」と注意もされる。そのことに意固地になって後悔するようにもなります。
また、この星は、戦いの星カペラ(五車)という星で象徴されます。

3.鳳閣(ほうかく)星(火性 陽星)
暑くなれば暑いなりに、寒くなれば寒いなりに、あんまり無理をしないで生活しようとする星です。
おおらかな、のんびりとした性格を表します。
一見苦労知らずのように見えますが、しゃべりだしたらとまらなくなることがあります。
心の中を隠しておくのが不得手です。つい黙っていようと思ってもしゃべってしまう。
それでいて憎めない性質をもっています。くったくのなさはこの星の特徴です。
食べるのが好きで食うに困ることはありません。
また、この星は南斗ともいい、人間の寿命と富貴を司ります。一般に、北斗七星が死を
司る厳しく冷徹な神であるのに対し、南斗六星が生を司る温和な神です。

4.調舒(ちょうじょ)星(火性、陰性)
「ウッ!しゃくにさわる!」「負けるもんか!」「なぜ私が悪いの!」などと、何かに反抗する性質があります。
本来は心のきれいな星なのに、そのきれいさが汚されようとすると、反抗に転じます。
孤独の中で、大事に、腫れ物にさわるように、自分の心を育てようとする星。
ロマンティックな星。そして、かわいそうな位に神経質。夜はちょっとした物音にも気になってどうしても眠れない。また日中の昼寝や旅行先の睡眠もたいへんです。
このような性格が反発に転じ、この反発をてこにしてそのおかげで頑張ることができる星です。
またこの星は、もののあわれのロマンティシズムの星北落師門(フォーマルハウト)で象徴されます。

5.禄存(ろくぞん)星(土性 陽星)
「そんなに一生懸命してくれなくてもいいのに」と言われるほど、他人のために奉仕しようとする星です。愛と奉仕の星、またものを引き付ける吸引力の星です。
お金を自分の所にためておくのが不得手。それでいてお金に困ることがないのが不思議です。
回転財というようにお金をどんどん動かします。
お金と同じように愛情も胸にためておけないでどんどん出します。
だから、奉仕になるのかも知れません。
いずれにしても豊かな愛情の持ち主です。看護婦さんにはやはりこの星を持っている人が圧倒的です。
またこの星は、プレヤデス星団の昴(スバル)で象徴されます。

6.司禄(しろく)星(土性、陰星)
「もう遅いから家に帰る」と、仲間の制止を振り切って家路に急ごうとする。家族のことがすぐ気にかかる星。
家庭や家族思いの星です
家族のために頑張ろうとします。それが倹約や貯蓄となって表れます。まじめで実務派の人です。
頼まれたことはいやな顔しないで、もくもくとやります。優しくて思いやりのある星です。
目立たないところに魅力を見せます。
禄存星とは兄弟星ですが、禄存星が目立とうとして魅力を出すのに対し、この星は目立つまいとして魅力を出します。
また、この星は七夕の織姫様の織女(ヴェーガ)が象徴しています。

7.車騎(しゃき)星(金性、陽星)
「それ行け!」「頑張れ!」「やっつけてしまえ!」と非常に勇猛果敢に攻撃をする星です。
一度動き出すと容易なことではとまりません。まるで進軍ラッパにあわせて突撃をしているようです。直情径行の星です
常に競争の真っ只中にいる運動選手に欲しい星。
またテキパキと仕事をこなすことができるので、大家族に嫁ぐお嫁さんにはこの星がどうしても必要だといわています。
考えることより、手や足が先に出る星。非常に積極性があり、常に行動しようとします。
それだけに一本気で複雑にねちねち考えることが不得手です。裏をかえせば正直者といったところです。俗にいいう正義の味方。好き嫌いが激しいのが特徴です。
またこの星は天狼星(シリウス)で象徴されます。

8.牽牛(けんぎゅう)星(金性、陰星)
「人の上に立とう」「選挙に出て議員になろう」「名誉を手中に収めよう」・・・。
用意周到な準備をしてコツコツと努力し、1歩1歩名誉の階段を昇ろうとする星です。
自尊心と自負心が強く、プライドを高く保つことを心掛けます。
「実と名のいずれを取るか」というときは名を取ろうとします。
車騎星と兄弟星で「弟」に当たります。車騎星が武官、牽牛星が文官といわえています。
車騎星の一本気に対し、牽牛星は権謀術数を用います。
また牽牛星は七夕でも有名な彦星(アルタイル)が象徴します。

9.龍高(りゅうこう)星(水性、陽星)
「生家を離れて旅に出よう」「修行に出よう」「ここは我慢のしどころだ」
「もっと良いアイディアを出してみよう}・・。
不安定さを、姿形を変えていろいろに出そうとする星です。
外面に出れば離別であり、放浪です。
内面に出れば忍耐であり、創作であり、改革です。
いつも頭の中をぐるぐると動かそうといています。
思いもかけない発想をすることがります。いろいろなことをすすんで体験しようとします。
玉堂星と同じ知の星ですが玉堂星は書物などの知識から学ぼうとしますが、この龍高星は対照的に自分の体験から知識を得るところが特徴的です。
玉堂星の子供は勉強好きで、優等生に見えます。龍高星の子供は机上の勉強よりも人付き合いや日常生活での失敗などを教訓に知識の吸収や成長をしていくタイプです。
内面のダイナミックな動きを内蔵している星です。
また色彩はゴッホのような原色の美しくダイナミックなものを好みます。
この星はさそり座の大火(アンタレス)が象徴となります。

10.玉堂(ぎょくどう)星(水性、陰星)
古い伝統を守り、大切に育てよう、知性や知恵は古い知識を学ぶ中から生まれるものなのだと考え、思索にふけること、そして学問を身に着けようとすることを自然に行うことができる星です。
理屈抜きの愛情、母性愛を出そうとする星。保守的な惰性と知性とが至極当然のように同居しているのがこの星の特徴です。
頭の中で理性的に解決しようとしながら、「まあ、まあ」と安易になる面があります。
龍高星とは兄弟星で、この星は弟星です。内面には優しさを備えています。
この星はまた、北斗の星が象徴となります。

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★12大従星について

12大「従星という星は、どちらかというとエネルギーの強さや弱さを表します
12の星は人間の胎児の時期から死後のあの世の時代まで12の時代に分け、それらを初年期、中年期、晩年期に分けてそれぞれに配置するのです。

12大従星は左肩、左足、右足の3つを配しますが、たとえば六星占術や動物占い
などはこのうちの右足の従星だけを取り上げ、その星で人間をすべて代表して判断
しようとする
のです。
12大従星にはエネルギーの強弱があります。
しかし、「エネルギーの強さ」と「運勢の強さ」とは別のものです。
私たちは強いといいますと「強い」というのは運が強いということなのだろう。
「強い」というのは良いことなんだろう。と思いがちです。
ところが、エネルギーの強い人がそのエネルギーを十分に燃焼させ、発揮させないと運勢は悪くなったり、病気になったりします。

我々の肉体はそんなに差はありませんがエネルギーは大きい人と小さい人で3,4倍の開きがある場合もあります。
エネルギーの強い人は、同じ肉体を使ってそれだけのエネルギーを使いこなさなければならず何倍もの努力が必要です。
そのためにも、自分の肉体がエネルギーを十分に消化できるように鍛えておかねばなりません。
人生のいたるところで負担が大きいのですから。

エネルギーの弱い人はエネルギーの強い人に比べて楽です。
ただし、エネルギーの量が少ないので、エネルギーを上手に配分していかないと途中で燃料不足になり、人生が中途半端になってしまいます。

以下、12大従星についてみていきましょう。

1.天報星
胎児の星であるこの星では、「きまぐれ」「お天気屋」「多芸多才」「無からの形成」などの意味があります。
朝起きて考えついたことが夕方には変わる。と言われる位、思いつきで行動するところがあります。
そのため、変化変転が激しく、周りの人たちがついて行けなくなることもあります。
周りの人々に迷惑をふりまきます。それほど、思考や行動の変化は激しいのです。
一つのことに集中することが無く、いろいろのことに手を出す特徴があります。

2.天印星
赤ん坊の星であるこの星は、「無心の境地」「ユーモア」「おっちょこちょい」などの意味があります。
だれかれとなく好かれます。だれにでもなびいて行くと言う節操の無さがあります。
それはそれとして、ユーモアをふりまくときは、無類の可愛さが出てきます。
赤ん坊の星と思ってバカにはできません。無心の境地になっていると、敵も味方にしてしまう強さがあります。

3.天貴星
幼児の星であるこの星には、「プライド」「おしゃれ」「勉強」「物知り」「自尊心」などの意味があります。
他人から傷つけられることを嫌い、いつも強がりを見せようとします。
そのために、勉強を良くし、他人より抜きん出ようとします。それが博学の人をつくり上げるわけです。
おだてに弱く、おだてられると人の良さを見せます。その代わりいったん挫折すると立ち上がりにくくなります。
その他「長男、長女」の意味があります。坊ちゃんというイメージです。

4.天恍星
少年少女の星であるこの星には、「自由」「ロマン」「希望」「夢」「あこがれ」などの意味があります。
大人に向かって巣立とうと言う意味で、生地生家を離れるという意味もあります。
将来に夢を見たり、希望に胸をふくらませるものは、この時代がさせるのです。そういう意味で、芸能界に活躍が期待される星です。
もてはやされることがあるので、恋愛問題を起こしやすい星でもあります。落ち着きのなさもそこから出てきます。

5.天南星
青年の星であるこの星には、「向こう見ず」「無鉄砲」「馬車馬の勢い」「躍動」「目覚め」などの意味があります。
何か目的をつかむと、それに向かって一心不乱となって進む。どんな障害や邪魔ものでも、押しのけて進む行動力があります。
それだけに、挫折をしたときは目をおおいたくなる位みじめになります。また、方向を間違えるととんでもない道を歩むことになり、いつまでも気が付かないでいると取り返しがつかないことがあります。
良い船頭が必要な星でもあります。
この星を持つ人は歯に衣を着せない、毒舌家といわれる人が多いです。

6.天禄星
壮年の星であるこの星には「用心深さ」「観察力」「注意力」「辛抱」「現実的」などの意味があります。
会社で言えばトップではなく、その下のナンバー2というところです。期待はかかっているし、希望もあるし、それでいて常に注意をしていないと足をすくわれる危険があります。
ここまでたどりついたという自負心もあります。
働き盛りの時代を担う星です。その上慎重さを備えています。

7.天将星
家長の星であるこの星には、「トップの座」「王様」「自己中心」「わがまま」などの意味があります。
星の意味には功成り名を遂げた思いがあります。
一家の長として自由に裁量をふるい決済を下す。自分に従わない者は人ではない、と思うような星です。
星の中に王様の意味があることと、実際にその人が王様であるかどうかは別です。このため、この星を持つと実際の人生との間にギャップが大きくなる事が多く、人生を不完全燃焼のまま過ごす人が多くなります。
昔中国ではこの星を持つ子ができますと川に流してしまったと言います。それはこの星を持つ子はエネルギーが強く、親の運気を下げてしまうことと、本人が島流しなどにされて苦労させた方がその強いエネルギーを燃焼させることができたせいでしょう。
というようにエネルギーの強さは12星の中では最高です。

8.天堂星
老人の星であるこの星には、「落ち着き」「長老の立場」「自制心」「知識の習得」「静かな自我」などの意味があります。
人生を達観したようなところがあって、それが落ち着きとか、静かな自我となって表れます。
他人の目から見ると、積極的に自分から押し出さない風に見えます。
それが引っ込み思案となって表れます。
人の話はよく聞きますが、自分から多くは語ろうとはしません。

9.天胡星
病人の星であるこの星には、「直観力」「無からの発想」「反省からの出発」「新たなる夢」「空想」などの意味があります。
病人独特の直感力の鋭さには想像を絶するものがあり、芸術の分野に進むと才能が表れます。この星の人が直感力を発揮すると、思いがけない想像がピタリとあたることがしばしばあります。
そのため、疑われると防ぎようがなくなります。
芸術はどんな芸術でもいいのですが、とくに音楽に優れます。

10.天極星
死人の星であるこの星には「有形の無、無形の有」「精神の開放」「無限の広がり」などの意味があります。
この星の持ち主は、新しく事を始める、または新しいことを開拓するなどの性質があります。それも、精神性を強調することが多いのです。哲学の分野に才能を見せるかと思えば、発明や発見にも興味を示します。新技術の開発なども得意です。
いずれにせよ霊感的な要素はついて回ります。感の鋭さには脱帽することがあります。
エネルギーの強さは11番目、非常に弱い方です。エネルギーの弱い分だけ感の鋭さを与えてくれている星です。

11.天庫星
入墓の星であるこの星には、「跡継ぎ」「学者肌」「融通のなさ」「探究心」「凝り性」などの意味があります。
こつこつとまじめに物事を追求することにと特徴を見せます。
古い伝統やしきたりを守る保守性は抜群です。そのため、先祖供養をよくし、長男、長女の役目を果たそうとします。
それだけに、一つの目的を持つと、周囲の言葉に耳を貸さないことがあります。そういう意味では堅物です。

12.天馳星
あの世の星であるこの星には「冷静」「冷ややかな心」「沈着」「忙しさ」「気ぜわしさ」「騒々しさ」などの意味があります。
現世離れした心の持ち主で、ちょっと風変わりなところがあります。冷静と騒々しさが同居している奇妙な面があります。
それだけ一層、気ぜわしい性質が出てきて、こせこせとせわしなさがみえてきます。
この世では落ち着いて生活が出来ないのでしょう。本人は周囲の人が思うほどのことはなく、その状態が当たり前なのです。
エネルギーの強さは最低で12番目です。この弱さが開き直りを見せて、瞬間的には非常に強いものを出します。